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【イベントレポート】4月10日開催 京都銭湯図鑑トーク 

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突然ですが、銭湯に行かれたことはありますか?

銭湯というと、世代が異なる印象があり、馴染みが薄いという方も多いのではないでしょうか。そんな銭湯ですが見方をちょっと変えてみると、意外と愛嬌のある身近な存在に感じられるかもしれません。

今回、銭湯イラスト解説本「京都銭湯図鑑」を出版されたひつじさんこと、大武千明さんをゲストに銭湯の魅力に迫る、トークイベントを開催しました。インタビュアー役は大武さんの友人で、ゲストハウス紹介サイト「FootPrints」を運営している前田有佳利(だり)さん。銭湯とゲストハウスという意外なコラボトークの模様をお届けします。


面倒がりなひつじが、銭湯に惚れ込むまで

「もともと家のお風呂に入るのが面倒で、銭湯通いを始めたんです。」
意外なきっかけながら、いつの間にか銭湯が好きになっていたひつじさん。建築が専門だったことから、銭湯の間取りを描いて、Facebook上で公開するように。銭湯の間取りはそれぞれの銭湯で違いがあり、描いていくごとにその魅力に気づいていったとか。途中で描く苦労を面倒に思うこともあったが、周囲の方から「楽しいから続けてほしい」という声があがり、手刷り冊子の作成を経て、今回書籍として出版するまでになった。

描くきっかけになった銭湯は錦湯さん。錦市場のほど近くにある、昔ながらのスタイルを今でも残す銭湯だ。それでいて銭湯に対する認識をがらっと変えてくれる存在だという。
「落語やジャズのライブを行うご主人のバイタリティがすごい。お話していると元気づけられます」
とのこと。ご主人と顔馴染みになって話ができるというのも、銭湯の楽しみ方の1つかもしれない。

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愛くるしい銭湯の魅力

そもそも「京都銭湯図鑑」とはどんな本なのか、簡単に説明したい。
ひつじさんが選んだ京都の昔ながらの銭湯、17件をひつじさんのイラストと文章で紹介している。特徴的なのはなんといっても銭湯の間取りイラスト。男女でお風呂のつくりが異なっていたり、水場が中心部に集まっていたりと、なかの人しか知らなかった情報も多い。またタイルや吐水口のオブジェといった細かいパーツの解説もある。行ったことのある方なら誰もが「そうそう、これあるよね!」とうなずいてしまうポイントが盛りだくさん。読んでいるだけで、実際に行って確かめてみたくなる。

いままでの銭湯のイメージというと、古くて、知る機会がなくて、だからあまり行かない存在。たしかに銭湯の細部を見れば、古めかしい部分はたくさんある。
「たしかにガムテープで傷を止めて使っている椅子とかあります。けどそれはそうまでして大切に使っているともみれるんですよね。そう思った時にとても愛嬌があるなと思ったんです。」
「京都銭湯図鑑」は銭湯の愛くるしい魅力を紹介してくれる本だ。

トークでは取材時のエピソードについての話題に。人見知りなひつじさんにとって、銭湯のご主人へヒアリングするのにも勇気が必要だった。でも実際にはお話を伺っていくと、徐々に馴染んで、たくさん話をしてくれる方が多かったんだとか。1件1件との関係性がしっかりしているから、「作業しながらでもよければ」と営業時間外の取材にも応じてくれた。出版にあたっては写真を撮って、それをみながらイラストにしていった。
「壁面は順に撮っていくんですが、途中で話しかけられると、写真と位置とがずれてしまうこともありました。」

ひつじさんがお世話になっていたある銭湯が閉店したというエピソード。「間取りのイラストを描いたポストカードをご主人にプレゼントして、お客さんに配れるようにしたんです。」ちょうど男風呂、女風呂に分けて2種類つくったものを、ご主人の計らいで、女性には男風呂の、男性には女風呂の間取りを配ったんだとか。どの銭湯さんもできたものを持って行くと喜んでくれた。なかの人たちだけではできないことをつくれた実感をもったという。


伝え手から担い手へ

「楽しいから描き続けてほしい」という周囲からの声に背中を押され、銭湯イラストを描き続けてきたひつじさん。描き続ける間には迷いもあったという。「私が描いて、直接お客さんが増えるとか、銭湯が存続させることができるとか、そこまでの力はないと、もどかしい時期もあった」でもその想いは確実に誰かに届いている。この本をプレゼントされたある中学生が修学旅行での研究に銭湯を採用してくれたという話をきいた。「絵だけではなく、想いが確実に伝わっている実感できた」という。実際に足を運んでもらう工夫は本のあちこちに現れている。たとえば、閉店してしまったある銭湯のタイル絵がとても貴重なもので、タイルの博物館に移って展示されることになったことまで、本で書いている。
「好きなものを1ミリでも誰かに届けたい、そんな想いに共感を覚えます」とだりさんもご自身のサイトに重ねて語った。

「でもやっぱり描いているだけではだめだ」と、彼女が次に見ているのは、銭湯そのものの運営だ。京都物語商店というサイトを通じて、銭湯ができる物件を募集している。(http://mayshare.chu.jp/story/karite10


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好きを想い続けることはなぜだか応援したくなる。想いを確実に形にしているひつじさんのお話、想いは私たち書店員としても勇気づけられる内容だった。こうした機会に書店として関われたことはとても意義のあったと思う。これからも著者さんの想いを伝えられるような機会をつくっていきたい。

「ひつじの京都銭湯図鑑」はFUTABA+をはじめ、各書店さんで発売しています。
銭湯のおともに持って行きたい1冊になっています。


◆イベント開催概要
http://kyofutabaplus.blog.fc2.com/blog-entry-1184.html

◆登壇者プロフィール
大武 千明(おおたけ ちあき)

1985年愛知県豊橋市生まれ。豊橋技術科学大学大学院建設工学専攻修了。
愛知県の住宅メーカーに就職し、設計業務に従事しながら、手描きの図面作成スキルを身につける。
2013年より京都府京都市在住。愛知県よりも銭湯が多いことに気づき通い始める。訪れた銭湯の古き良き魅力を記録に残したいと思うものの、営業中は内部撮影不可のため、記憶を元にイラスト化を思いつく。
Facebook個人アカウントにてイラストを発信したところ、思いのほか好評を博し、調子に乗って継続。2014年、Facebookにてペンネーム「らくがきひつじ」で「ひつじがのぞいた銭湯」を開設。2014年末には、銭湯に興味を持ってもらうきっかけ作りを目指し、小冊子『ひつじがのぞいた銭湯』『ひつじがのぞいた銭湯2』を製作し販売。
好きな銭湯のタイプは、古くて小さくて可愛いタイルがある銭湯。

前田 有佳利(まえだ ゆかり)

ゲストハウス紹介サイトFootPrints(フットプリンツ)編集長。
1986年和歌山県和歌山市生まれ。同志社大学商学部観光ゼミ専攻修了。
2009年より株式会社リクルート(現リクルートライフスタイル)に5年間勤務。大阪3年東京2年と、都心の飲食広告での営業及び原稿制作を担う。
2011年から趣味としてゲストハウス紹介サイトFootPrintsの前身となるブログを開始して、国内ゲストハウスの訪問実録をオンラインに書き溜め始める。2012年に正式にサイト化。2015年夏にクラウドファンディングにて応援者を集い、サイトをリニューアル。現在では、約80軒のゲストハウス訪問記事を記載、リンクは約300件。月間ページビュー数4万件越え、Facebookページいいね数は約5000件。本職をフリーライターの個人事業主として活動を展開中。

(M)

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