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FUTABA+のあかさたな

FUTABA+京都マルイ店の本と雑貨とそれ以外

2月16日 書き終わり小説 

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小説の書き出しだけを集めた小説集
天久聖一編『書き出し小説』(新潮社)が当店で好評であることを
考えていたら小説の書き終わりについて語った片岡義男氏のことを思い出しました。

 ---マヨネーズです。リチャード・ブローティガンの『アメリカの鱒釣り』の、最後の章は、「マヨネーズの章」というタイトルになっていて、そのすぐまえの章のタイトルは、「マヨネーズの章へのプレリュード」というタイトルなのです。
 その「マヨネーズの章」の、最後のワン・センテンスは、マヨネーズという言葉で終わる物語を書きたかった、という文章なのです。だから、これを真似して、ぼくも、マヨネーズ、というひと言で終わる物語を、ぜひとも書きたいのです。
 ブローティガンの場合は、その最後の文章は、「追伸・マヨネーズをあげるのを忘れて残念」というひと言を最後に持ってきて、きわめて平凡な文章を作ることが簡単に出来ます。
 日本語だと、難しいですよ。最後のひと言が、マヨネーズ、という単語にならなくてはいけないのですから。いまぼくが考えているのは、スーパー・マーケットでの買い物のリストですね。たとえばひとりの女性が、スーパー・マーケットでの買い物を人に頼もうとしていて、買ってくるべき品物をリストにしていくのです。そのリストの最後に「ああ、それから、マヨネーズ」と彼女が書いたりあるいは言ったりすれば、かなり自然に、マヨネーズというひと言が、最後にきます。どうですか。---
『片岡義男の[本読み]術 私生活の充実』(晶文社)1987年刊


果てして片岡義男氏が「マヨネーズ」で終わる小説を書いたのかどうか。片岡義男と天久聖一、私の中で大接近中。(S)

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